いのちの傍ら
出張開業助産師 三宅はつえ
 

「おぎゃー」と赤ちゃんが生まれる傍らには、遙かな昔から助産師がそこにいました。「取り上げ婆さん」「お産婆さん」「助産婦」「助産師」と名前は変わってきましたが、女性とその家族と共にあるのは、いつの時代もかわりません。
 多くの方が家で出産していた頃、お産婆さんは「よろず相談所」でした。夫婦喧嘩も嫁姑問題も、みんなお産の合間に解決です。だってお産は赤ちゃんが生まれたらお終いではなく、そこからが育児の始まりだからです。いろいろなことがあっても、赤ちゃんが生まれてくるときにはみんなが笑顔でいられるように、お産婆さんは人の心をまくる納める術を心得ていました。
 今では99%を越える方が病産院でお産をしています。ここにもちゃんと助産師がおります。助産師外来や受け持ち制をとる病産院が、少しずつですが増えています。妊娠、出産、育児でわからないことや迷うことがあったら、どうぞ助産師に声をかけてください。助産師はいつでもあなたの側にいます。
 どこにいったら助産師に会えるの?と聞かれることがあります。病産院では看護師と同じユニフォームのところが多く、一目で見分けがつかないところもあるでしょう。そんな時には誰が助産師なのか、ぜひ聞いてみてください。そして「一目でわかるようにして欲しい」と要望してください。
 多くの助産師仲間は、よりよいお産のために努力を続けています。そこには皆さんの後押しが必要です。耳にいたいこともお褒めの言葉も、もっともっと大きな声で届けてください。
 助産師はお産が好きです。赤ちゃんが好きです。そしてお産をする方や、そのご家族が好きです。いつもいつも「いのちの傍ら」にいたいと思っています。どうぞ、あなたの助産師を探してください。私たちはあなたがたの求める声や手を、待っています。

kotani■  三宅 はつえ (みやけ はつえ)

出張開業助産師/東京大学医学部非常勤講師
看護師、勤務助産師を経て1996年より出張開業助産師。3tパッカー車を操り家業の一般廃棄物処理業を手伝いながら新生児訪問や自宅出産を請ける。NHK連続TV小説「さくら」以降、 TVドラマや映画、漫画の出産・助産監修も請け負っている。子育てをしながら6年間のスペイン生活を経験、その間に英国やオランダの出産関連施設を視察した。産む人と医療者をむすぶネットワーク:REBORNのスタッフとして、会員数700余名のメーリングリスト「お産のお鍋」を管理。

>>>このウィンドウを閉じる