家族、人生などの概念を一変させる力がお産にはあります。胎内記憶とか誕生記憶と言われる子どもの記憶は、人々にそのお産の力を教えてくれます。日本中の会った事もない子ども達が、いろいろな表現で、一様ではありませんが、示し合わせたように同じような話をします。「いろいろな国のお母さんから今のお母さんを選んだ。」とか、「空を飛んでいたら、笑い声の聞こえる楽しそうな家があったので、この家に生まれたいと思った。」などと言います。生まれてくるのは自分の意志である、と言うことをはっきりと子ども達は言うのです。その子ども達を迎える我々が、その事を知っているかどうかは、子育てに大きく影響すると思います。
現在、孫が生まれようとする「ばあや」の世代は、正常な経過の場合、何もケアされていなかった人たちです。また異常な経過の場合、早めに医療介入された人たちです。その人達の心にはぽっかり穴が空いていたり、黒い雲で覆われているらしいのです。そして自分たちのお産・育児がよくなかった、子どもにすまない、と自分を責めている人たちが大勢おられるようです。その方達は孫が産まれる時には自分と同じ轍は踏ませまいと考え、妊娠中の娘さんやお嫁さんが幸せになるように、あれこれ口出しします。しかし、これが妊婦さんには大きな負担になり、お産がこじれていきます。一方、妊婦さん達も、どうしてそのような事を言うのか「ばあや」の気持ちを理解していません。
ところが、胎内記憶を知ると、そうした親を選んだのは自分だと言うことに気がつきます。「ばあや」はそんな自分を選んだのは子どもだと気がつきます。双方で気づきがあるようです。その気づきの中で「ばあや」がお産に立ち会うと、自分が産み直した気持ちになるようです。自分の辛かったお産の経験が、感激の経験に置き換わるようなのです。そこで親子のわだかまりが一気に解消する人たちも大勢おられます。きっとよりよい人生をそれぞれが歩むことでしょう。
誕生学会協会の「誕生」で、お産からもらうことのできる生きる喜びを、多くの人に伝えることができるようになることは、とても喜ばしいことです。これからの協会の活躍を大いに期待しています。
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